先生に囚われて
「う、うん……っ、苦しっ……」

「わ゛だしがっ、いるがらね゛〜っ!!ずっどぉ〜〜!!」

胡桃なりに励ましてくれてるんだろうけど、とにかく首を締めつけるように腕が巻きついていて苦しい。


「ゔ……、わ、わかったから胡桃落ち着いてぇ……」

「可愛い゛わだじの歌がぁぁ〜っ!わたじの〜〜っっ」

「松本さん、宮野さんが落ちそうだけど」


タップして降参を伝えていると、雅先輩が助け舟を出してくれてようやく解放された。


「でもサエちゃんがここの学校に教師としてくるなんてすごい偶然じゃん」

「ほんと……ていうか私、佐伯先生が教員免許取ったこと知らなかったんですけど……」

「え?そうなの?」


りぃ君が大学卒業前までずっと4人で会っていたけど、知らなかった。

それに、私が知っている就職先は教師とはぜんぜん違う仕事だったし、まさかこんなとこで再会するなんて本当に驚いた。
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