先生に囚われて
「いや〜瀧川さん、お恥ずかしいところをお見せして失礼しました」

おじさんも軽快に笑いながら、その瀧川さんと呼ばれたおじさんに声をかけると、入ってきた私たち4人を見渡して、「みんな座って」とソファへ着席を促した。


「どうだ?綾子(あやこ)、理一くんの対応を見たらもう納得したんじゃないか?」

瀧川さんが、一緒に連れて来た綺麗な女性、綾子さんに話を振った。

「……はい」

小さく呟く綾子さんに、瀧川さんがりぃ君に向き直る。


「理一くん、すまなかったね。娘のワガママに付き合ってもらって」

「いえ、あのときは俺にも付き合ってる人いなかったですし」


なんだろ、これ。
この女の人のお父さんは、おじさんとりぃ君の知り合い?

そして、この綾子さんって……あのエントランスで会ったときから妙に気になっていて……。

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