先生に囚われて
ぎゃっ!!
「また、やってしまった……」
自分のベッドの上で、携帯電話を握り締めてひどく落胆する。
なんなんですか、この時間は。
とっくに学校の始まっている時間に起きてしまった私は、胡桃にメールで謝りながら、
やっぱり、のんびりとした足取りで学校まで歩いていった。
「はぁ……どうしよう」
携帯の画面に思わず独り言を落とす。
もうすぐで校門。
なのに足はどんどん重くなっていく。
行きたくないなぁ。
『早く追いでよ〜!!次、サエちゃんの授業だよっ!!』
たった今、胡桃から届いたメール。
ため息しか出ないよ。
このまま行けば確実にりぃ君の授業中にぶち当たる。
それだけは勘弁してほしい。