先生に囚われて
そんな情報をいろいろ聞きつつ結局、始業式だった昨日はその先生を見ることはなかった。

次の日。

私は見事に寝坊して、胡桃からの連絡で起きた。

只今の時刻、午前9時。

……うわぁ。
急げば間に合うレベルじゃないよ。諦めよ……。


胡桃からのメールには、私への気づかい1割、数学の授業が楽しみアピール9割、という何とも言えない内容だった。


急ぐ事を諦めた私は、ゆっくり支度をしてのんびり歩いて学校に行った。





学校に着くと授業中だったので、昇降口にはもちろん誰もいなかった。

あ、飲み物買っていこう。

近くの自販機でウーロン茶を買ってから、音をたてないように静かに廊下を歩いて教室を目指した。


私のクラスのある2階まで上がった時、他の階とは違い廊下にまで声が響いていた。

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