先生に囚われて
何も言わない私に構うことなく、傷んだ金髪の先輩はさらに続ける。


「クラスの男子や後輩が騒いでたけどさぁ、実際見たら全然たいしたことないじゃん」


たいしたことなくて、すみませんね。

ていうか、たいしたことないなら邪魔にもならないし迷惑かけてませんよね。


「2年だけじゃ物足りなくて、ついに3年の男にまで手ぇ出しちゃった?」


物足りないって、何。

なんで私がいろんな男の人を試した、みたいになってるの……。

もう、この人の頭の中が理解できなさすぎて怖いよ。


はあ、と気付かれないようにため息を吐いたとほぼ同時に急に空気が激変した。



「それだけでもウザイのにっ、颯くんにまで手ぇ出さないでよっ!!」


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