先生に囚われて



………もう2度と味わうことはないと思っていた感覚。



しかし、私の中でゆっくりとだけど確実に、再び訪れているのに気づいていた。


颯汰郎ではない、あの人に。




ははっ、バカだなぁ、私。

何、こんな状況で思い出しちゃってんだろ。


しかも、気づいたからといって、何も出来ないのに。


……私はあの人に近づいてはいけない。



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