先生に囚われて
周りを軽く見渡し外が暗くなっていると分かるり驚いて飛び起きる。ベッドの横のサイドテーブルにある置き時計で時間を確認すると、学校を出てから8時間くらいたっていた。

時間経過が早すぎて再びギョッとする。
寝すぎたかなぁ。


ガックリと肩を落して落胆している私の後ろから、呆れたような間延びした声が聞こえてきた。


「あ〜あ。お前なぁ……どうりで痛ぇと思ったら」

振り向くと、上半身裸のりぃ君が背中を見ながら顔をしかめていた。


「あ、ごめんね……」

自分の失態がそこにはあった。

あの時は必死だったけど、冷静になって見るととてもひどいことをした。

すると目の前に影ができ、りぃ君がこっちに来たのが分かったけど、申し訳なさすぎて顔を上げられなかった。


りぃ君の背中には痛々しいくらいの赤い引っ掻き傷。



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