ご主人様×わたし×ご主人様
目元を腫らして家に帰ると、すごい騒ぎになっていた。
お隣さんが顔を真っ青にして……わたしにこう、告げた。
「桃ちゃん…!!お母さんが病院に………あ、ちょっと桃ちゃん!!」
わたしは無我夢中で走った。
話を最後までちゃんと聞いてなかったけど、病院へと急いだ。

肩を激しく上下させて、ゼエゼエと言いつつも病院へ着くなり受付の看護士さんに飛びつく。
「お母さん……金沢千香の病室は、どこですか……!?」
戸惑いつつも看護士さんが教えてくれた部屋へ急いだ。
だけど……

お母さんは、待ってはくれなかった。
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