ご主人様×わたし×ご主人様
うん、電話だけでも、試してみよう………。
番号を携帯でプッシュすると、聞きなれたコール音が鳴る。

5コールくらいした後だった。
「もしもし」
低くて、落ち着いた感じの男の人の声がする。
「あっ、もしもし、求人誌を見た金沢です」
「あぁ、家政婦さん希望の方ですね?
私は清宮、清宮柊馬と申します」
清宮……やっぱりお金持ちっぽい名前。
わたしも慌てて自己紹介した。
「あ、金沢桃と言います、高校を卒業したばかりの18です」
「18……?そんなにお若い方は初めてです。きっと風馬も喜びますよ」
清宮さんの声が少し明るくなる。
風馬……?
「あ、失礼しました。風馬は私の弟で、18なんですよ」
雇い主が同い年……!?
やりづらそう……。
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