【短】糸のないマリオネット
パチンッ
カシャンッ
クゥが糸を切ると、支えを失ったマリオネットは床に崩れ落ちた。
『な・・・なんてことをしてくれたんだ!!』
マリオネットは、自分がどうなってしまったのか一瞬わからなくて、動揺して声を荒げてしまった。
「これで、みんなのところにいけるよ!」
『行けないよ!無理だよ!』
マリオネットの様子とは対照的に、クゥはとても楽しそうだった。
「だいじょうぶだよ。
ほら、たって。
キミには、そんなにりっぱな
あしがあるじゃない。
たてるよ。
ほら、はやくはやく。」
そう言って、クゥはマリオネットの周りで踊り始めた。
キラキラと輝く目が、マリオネットには眩しかった。