【短】糸のないマリオネット

「・・・すてられちゃうの・・・?」

『そうみたい。』

「そんな・・・
 いやだ!
 いやだよ!
 ボクが、いとをきったから・・・
 ボクのせいで、キミが・・・」

クゥは、マリオネットを連れて行こうとする主人を必死で止めようとした。


『違うよ、クゥ。』


『君のせいじゃないよ。』


『僕は悲しくなんかないよ。』


『君に感謝しているよ。』



『だって、僕は、
 初めて自由になれたから。』


< 8 / 9 >

この作品をシェア

pagetop