Snow Song-君といた輝雪-
『えっ?』

雪葉は俺の方に振り返った。


『そんな簡単に生きる事を諦めんのかよ!!』


『はあ?だって仕方ないじゃん。ドナーが見つからないって事は、骨髄移植が出来ないんだよ?だったら…』


『だったら、諦めんのかよ!!見つからないなら…俺が見つけてやるよ。俺が雪葉のドナーを捜してやるよ!!』


雪葉のドナー捜してやる…


いくら俺でも現実問題くらいわかってる。


骨髄が合う人物なんて…簡単に見つかる訳がない。


だけど…最後まで諦めて欲しくなかった。


諦めたら…そこで全てが終わってしまうから…


だから…


俺は雪葉にこんな事を言った。


だからこんな無茶な約束をした。


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