Snow Song-君といた輝雪-
俺は、人が気持ち良く歌ってるのにふざけんな!!って正直思った。


あーいう連中には関わらない方が身のためだって思ってた。


あんなの無視して歌っていようと思っていた。


だけど…


だけど俺の中のどこかに眠っていた正義感みたいなものが、勝手に俺を動かしていた。


『嫌がってんだから、やめろよ』

気付いたら俺は男達に向かって、そんな言葉を発していた。


『何だ君は?』


『えっ!?えーっと…その…』


男に睨まれた途端、俺の中から正義感と入れ代わって、眠っていた弱気が出て来た。


『お前ははあっちに行ってろ!!』

男は俺を突き飛ばした。


俺は尻餅を着くように雪の積もった地面に、お尻をついた。


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