Snow Song-君といた輝雪-
『うん…』

俺は軽くうなづいた。


『やっぱりあの雑誌は本当だったんだ…。雪下葉耶菜か…あたしの憧れの人だもん、あたしが勝てる訳無いか』

夏稀は笑っていた。


『優人はあたしの恋を応援してくれたから、今度はあたしが優人の恋を応援する番。優人、頑張れ』


優人頑張れ…


去り行く夏稀が残したその言葉。


俺の胸の中で勇気に変わった。


その時、俺の携帯が鳴り響いた。


相手は雪葉の事務所の社長。


『優人君、ごめんね。雪下からケンカして君が事務所を飛び出したって聞いたよ。悪かったね、雪下が君に酷い事を言ってしまって』


< 79 / 96 >

この作品をシェア

pagetop