Snow Song-君といた輝雪-
その雪葉の気持ちを知ってから、俺は雪葉に会わす顔がなく…それ以来雪葉とは会わなかった。


年が明け、数日が過ぎる頃…ニュースで知らされた。


雪葉が撮影中に倒れ…病院に運ばれた事を。


俺はそれを知った数日後に、迷ったあげく病院まで足を運んだ。


無菌室には、スーパーモデルとして輝いていた雪葉ではなく、辛そうに眠る雪葉がいて…ガラスごしに見た時、言葉に出来ない思いが込み上げて来た。


俺はガラスに手を腕を当て、その上に頭を乗せて唇が震えていた。


雪葉…。


ドナーすらも見つけられなかった俺は…


己の無力さを悔やむことしか出来なかった。


< 81 / 96 >

この作品をシェア

pagetop