ロボットヲタクと上手に付き合う冴えたやり方教えます。
第一話『ヲタク部に物申す!!』
『私に?そのヲタク部の現状を監査しろと??』


私はあまりにも驚き、円卓状に配列された席で思わず立ち上がった多分普段よりも甲高い声で答えたのが、生徒会室に響き渡る。


『時宗(ときむね)くん、、まぁ落ち着いて』


生徒会長の結城望(ゆうきのぞむ)先輩が神経質そうな顔をさらに困らせながら、私をなだめる。


同じ執行部の部員も似た表情をしていた。


私がそんな声を出したのには訳がある・・


高校二年になると、部活も含めて、もちろん学問もそうだがいろんな問題や責務が増えてくる。


私にとっては、特にそれは生徒会の仕事だった。
私は何となく今までの消極的な自分を変えたくて、生徒会役員に立候補した。


例え自分が立候補しなくても何となく誰も手があがらなければ、真面目キャラで通っている自分に白羽の矢が立つのは想像できたからだ、自分からあげるのと他人からでは結果が同じでも、自分の中では大分違うのだ、言わば私なりの革命(レボリューション)だ!


初めて大地に立った感じなのでは無いだろうか?


頭の中で妄想しながら、結城先輩の言葉が聞こえて妄想から呼び覚まされた。


『何十年も前に科学部と部の方針が違い、袂を別れた科学考察研究部、現在は部員が数名、全体の部室が少ない関係もあり、廃部にしたいんだけど、困った事に、今をトキメク、アニメ制作会社のロイアックスの関係者を多数輩出している事らしく、一部の先生からも活動をみてから、廃部検討してみては?との回答で、手を焼いているんだ』

結城先輩は苦々しい顔をして大きなため息をつく。


『はぁ・・』
私は気の無い返事をする。

『つまり、ヲタクな部活を研究する為に、漫画研究部に所属する私に、似た系統のそのヲタク部に行き、公平な目で監査をしてみなさいということですか?』


『正解、仰る通りです、時宗くんが、この件は適任かと思うんだけどどうかな?適任に感じるが?』


部の監査は他にも、山岳部には副会長の長瀬さんが行くし、君だけではないんだ』

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