ロボットヲタクと上手に付き合う冴えたやり方教えます。
『幽霊部員の定義ですか?それは、幽霊みたいに存在はするが、実態は無いみたいな部員の事をいうんではないでしょうか?』


『つまり、水無瀬先輩が認めたなら、幽霊はこの世に存在しないから、活動は無い、つまり部は存続しない事になりますよ?』


水無瀬賢太郎はゆっくり席を立つと、積み上がった科学雑誌の山を手でどけて、隠れていた黒板に向かい書き始めた。


『幽霊みたいに、あるのは分かるが、実体がない存在が幽霊部員の定義なら、幽霊という存在を認めた上の幽霊部員な訳だね?』


『確かに、幽霊という名称かできたうえでの形容詞の部員ですからね』


『因みに聞くが、時宗くんは幽霊の存在を信じているって言ったよね?昨日?』

昨日話した何気ない台詞が頭をよぎる・・・


『確かに言いましたが、オカルトの話であって、これとは違います、話の論点をずらさないで下さい』


水無瀬先輩は黒板に大きく、オカルト学の中では幽霊は存在を認められており、学術対象になっている。
と大きく書いた。


『つまり、幽霊はいるし、もちろん存在している、だから幽霊部員は幽霊がいるなら、幽霊部員も沢山いるんだよ、時宗くんが幽霊が居ないという反論が無ければ』 


呆気に取られている私は、質問をしていたはずだが、今度は私が質問されている立場に立ちくらみを覚えてきた。


私は間違えをいってるのか?訳の分からない言い包め方であるが、何となく言わんとしてることが解るのは嫌だ。


『一般論としての話を私はしていますが・・・』


やがて言葉に詰まる・・・

つまり証明しかえさなければ水無瀬賢太郎は納得しない、彼はそういうタイプなんだ、多感な年代の、あの病。


今までの良いイメージがガラガラと音を立てて崩れるのがわかる、、癖ありってこれか。


『これで部員の問題は解決したかな?』


水無瀬先輩の余裕の意味がわかった、まぁくだらない内容だが


『納得はしてません、でも私自身もこれでは、納得しませんし、水無瀬先輩は言葉で納得させないと、今後の話は上手くいかないみたいなんで、この茶番に仕方ないので付き合ます、私も役目がありますから』



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