ロボットヲタクと上手に付き合う冴えたやり方教えます。
第三話『幽霊部員の定義』
水無瀬賢太郎は自分が想像してた、人物と少し違っていた、意外と温和で純日本人的な外見の、どちらかと言うと好きな部類のタイプであった。


猶予は1月あるから、ゆっくり話し合って良い結果ださなきゃ。
と、その時が来るまでは思っていたのだが・・・


放課後になり、私は漫研に顔を出した。


部室には漫研部長の片桐心(かたぎりこころ)先輩が投稿雑誌(フェンロード)に出すイラストを描いていた。

『ココロ先輩、今月のフェンロードに載ってましたよね?可愛いティリア(ゲームキャラクター)のイラストでしたよね』  


ココロ先輩は筆を止めて、私を見て微笑んだ。 


片桐先輩は長身で髪がウェーブかかっていて、見た目背が高いので少し、圧迫感があるが、綺麗なタイプで凛々しい男顔と後輩の面倒見が良い事から、同人誌の君と呼ばれている。学園漫研では少しは有名な存在で投稿雑誌の常連であり、彼女の描く優しい表情の女の子キャラは人気で、卒業後は知り合いのアシスタントになるらしい、ただ、ヲタクであるのが致命的ではあるが(笑)


『樹里はきちんと投稿してる?上手いんだから描かなきゃ、私は好きだからさ続けてるけど・・』


『最近、出せてないです、生徒会の仕事がバタバタしついて、すいません』 


『それなら、仕方ないね、でも、腕を研くのを忘れないようにね』


頼れる姉貴の様な存在があるのだ。


『ココロ先輩は、水無瀬先輩と仲良いです?』


ココロ先輩は苦笑いをしながら答えた。


『偶然だけど、実は賢太郎は私の幼なじみだからね、腐れ縁だよもぅ、あいつがどうしたの?なんかやらかした?』 


ココロ先輩に今までの経緯を話した。
先輩は終始楽しそうに聞いていて、話が終わると一言言った。


『あいつが、紳士的な態度に出たのは、何か策があるね、根はよい奴だけど自信家で理屈家だからね、結城君とも散々やりあってきたから』 


言い終わると、肩を叩いた

『あいつは一筋縄ではいかないから、、結城君とはね彼が二年の時にも樹里と同じ立場で廃部の話をしたけどダメだったから、、でも樹里なら粘り強いから適任かもね』


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