ロボットヲタクと上手に付き合う冴えたやり方教えます。
『はぁ・・・』


やっぱロボットの方ですか?
心の中で呟きながら、メカに興味は無いのでキャラの名前を渋々言うことにした。


『イザーケ・・・』  


『成程、あの指揮官用のキャノンタイプだな』


だから何故、彼は答えを一旦、ロボに変換するんだ?

『意外と、渋いタイプを選ぶのだな』


水無瀬先輩は満足気に答える。


『そうだなぁ、僕なら、やはり、タンクかな?実用化が出来そうだしな――あの砂塵とキャタピラのこう―――』


聞いてもいないのに幸せ気に答えようとするので、すかさず言葉を入れた。


『で――今日は部活の内容と、部員を・・・』


私は、生徒会室にあった、部の継続申請用紙のコピーを見た。


水無瀬賢太郎はまだ何か言いたげだったが、真剣な顔をした。


『昨年の申請だね、、部長は私で、部員は二十名だね確か』


『書類上はですよね?水無瀬先輩、実質は幽霊部員らしいですね?』


『確かに、うちは幽霊部員だよ』


『ここら辺りに居るしね、田中に麻生・・元気?』


誰も居ない場所に挨拶をする、顔には満面の笑み。


私はそれを受けて不思議な顔をしたに違いない・・だって幽霊部員で構成しているなら、活動はしてないから部の存続は絶対ありえないからだ・・それにこの茶番じみた雰囲気・・


しかし、水無瀬先輩に余裕の表情があった。


『幽霊部員だが、いけないのかな?そもそも、幽霊部員だと何故いけないんだ?それと、時宗くんの言う幽霊部員の定義はどんなものなねかな?』


私は、何を言われているのか初めは理解不能だった、野球というスポーツで例えるなら、ピッチャー以外の方向からバッターにボールが向かったみたいな、理解不能な質問。


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