突然の恋
「個室なんて久しぶりーしかも2人なんて♪」

「マスターにゆったら即OKでさっ」

「いやぁーこの眺めを独占できるのは贅沢だわ」

そう言いながら窓から見える夜景に目をやった

ここが都会だと思えないくらい上から眺める景色にうっとりする
いつみても感動的


「んで〜遼子は最近、うまくいってるわけ?」

「んーまぁぼちぼちかな」

「ぼちぼちって・・・仲良くやってるってこと?」

「そうでもないかなぁ〜こないだ大喧嘩したし」

「遼子が喧嘩なんて珍しいね?」
「まぁ喧嘩ってゆっても、私が一方的にって感じなんだけど」

「そっかぁ。まぁでもだいたい男の人って言い合いになると黙っちゃうしね」

「そうそう。まぁ頭ではわかってるんだけど、やっぱり腹たってさぁ〜気がついた時には彼を責めちゃってた。私が怒れる立場なんかぢゃないのに…」

「そんな事ないって」

「なにムキになってんの?」

「いや、別に、ムキになんか…」
「ありがとう。でも私はどんなに頑張っても1番にはなれないの。それでも離れられないなんて、本当バカよね」

そう言いながら目を細めて笑う遼子をただ見つめ返すことしかできなくて、なんて言葉を掛けようか迷っていると

「お待たせ」

とマスターがドリンクとサーモンマリネにスモークチキンの前菜をテーブルに置いた

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