ほんとうに君が好きだった


髪型もバッチリキメて。
1日ソワソワしながら授業をうけた。


放課後。
教室にひかるが入ってきた。

窓際に二人で寄りかかる。






しばらく沈黙が続く。
放課後の教室には他にだれもいなかった。
グランドからは野球部、テニス部の声が聞こえる。














「俺さ…」





「ん?」






「今までサッカーばっかやってきて、女とか興味なかったんだよね。」


「ふ~ん」
私は冷静に答える。


「でも佐藤を初めて見た時、一目惚れしたんだ。」


私と同じだ。
少し目が潤んだ。


「佐藤。」
「ん?」



「俺、佐藤が好きです。」

「佐藤は俺の事どう思ってるかわかんなけど、俺は佐藤の事が好きになっちゃったんだ。」

「俺と付き合っ下さい!」



私は幸せ過ぎて泣き出した。


「あたしもぉ~」
涙でぐしょぐしょになりながら言った。












幸せだった。
この日は私のかけがえのない思い出。
君のくれた言葉は今でも忘れてないよ?

この幸せはずっと続くと思ってた。
この時はね。










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