また、恋する
記憶喪失
朝起きたら26歳になっていた。
誕生日を迎えた、とかそんなおめでたい話じゃない。
柄の違うベッドカバー、それでも木製のベッドには見覚えがあって、部屋の間取りも何も変わらない。ただ部屋は雑然としていて、何故かダンボールが山積みになっていた。
脱ぎ捨てられた服、飲みかけのスタバのコーヒー。中途半端にかじられたソイジョイ。
カラステーブルの上には置き鏡と戦闘終了後のパック。
汚い、あたしってば、いつから片付けられない女に。
記憶にあるカーテンだけ全く一緒で、目覚めの朝は見渡した部屋に落ちたため息から始まった。
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