最強最愛彼氏。
「は、はい。大丈夫です。
ありがとうございました」
なんとか冷静を保って返事をしたものの、心臓は黙っていてはくれなかった。
だって、男の人(しかもちょっと格好良いし…)にこうして助けて貰ったことなんてないんだから。
その時
横から突き刺さるような視線を感じて
私は顔を向ける。
さっきまで
キャーキャー騒いでいた女の子達が
私に対して鬼のような形相を見せている。
私は思わず男子生徒を押し退けて
彼女達から距離を置いた。
そんな中でも彼は笑顔で。
「皆、やっぱり今日も可愛いね〜」
とかなんとか言いながら
さっさと歩いていってしまった。