最強最愛彼氏。
そんなことを考えていると
突然右肩に軽い衝撃が
三回ほど走った。
振り向くと
一人の女子生徒が
なんだか偉そうな顔して立っていた。
どうやらさっきの衝撃は
彼女に肩を叩かれた時のものらしかった。
私のクラスの生徒ではないので
他のクラスの子だろうか。
少しつり目がちで
左の目元には小さなほくろ。
金色に近い茶色いロングヘアーを
緩い縦巻きにしている。
着崩したブレザーの襟元からは
どこかの高級ブランドの
ネックレスが覗いている。
ワガママそうなお嬢様。
それが、彼女への第一印象だった。
「貴女、金森夕奈さんよね?
ちょっと良いかしら」