最強最愛彼氏。

濡れ鼠 VS 醜い大富豪





言われるがままに彼女に着いていくと
使われていない空き教室に辿り着いた。


急かされるようにして
中に入ると、彼女は早速口を開いた。


「貴女、どういうつもり?」

「はい?」


いきなり、「どういうつもり?」って言われても
なんのことやら…。


首を傾げていると
彼女は端整な顔を少し歪めた。


「朝のことよ!
1年のくせに緋邑さんと池田さんに近付いて、どういうつもりか、って聞いてるのよ!」


あぁ、そのことですか。
ようやく納得。
彼女も、朝の緋邑さん待ちしていた彼女達と同じ感じなのか。

それよか、「1年のくせに」と言ったということは
彼女は1年生ではなかったんだ…。

知らない上級生に問い詰められているのに
妙に冷静に解析出来ている自分の頭に、今更ながら敬意を表したい。



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