最強最愛彼氏。
寮に荷物を置いて
学校に向かうと、そこには既に沢山の生徒達で埋め尽くされていた。
私は人垣をすり抜けながら
なんとか入学式が行われるホールに入る。
席は自由らしく、皆思い思いの場所に腰を下ろしている。
私は後ろの方の席に座る。
(やっぱりこの学校、凄いなー…)
ホールの天井を見上げると
中央に巨大なシャンデリアが見える。
壁を見ても
細かい彫刻が施されていて。
この「蛍雪学園」は
言わずと知れた超金持ち学校。
勿論通っている生徒達も
どこぞの会社の社長の娘だったり
財閥の御曹司だったり。
とにかくスケールが半端じゃない。
お父さんが普通のサラリーマンである私の家では
到底払えない程の高額な学費。
でも私はなんとかして
この学校に通いたかった。
特待生になれば全額免除だし、
しかもこの学校は今時珍しい全寮制。
家に生活費で迷惑をかけることもない。
そして見事に私は
特待生としてこの学校に入学した。