最強最愛彼氏。
その瞬間、ホールにいる女の子達から
悲鳴に似た声が上がる。
「……?」
正面のステージを見ると、
一人の長身の男子生徒が歩いているのが見えた。
「やっぱり、素敵だよね…」
美里ちゃんは
正面を見つめたまま
目を逸らさずに呟いている。
「え?知ってるの?」
思わずそう言った私を
美里ちゃんはびっくりしたような顔で見た。
「夕奈ちゃん…御堂さんのこと、知らないの?」
「ミドウ、さん?」