俺様彼氏と空手彼女2




「おはよう、お手柄女子高生」



「…見たんだ」



翌朝。学校にいつも通り登校すると、親友の玲菜にそう言われた。


お手柄女子高生。


昨日、お巡りさんに事情を説明している間に誰かが呼んだらしいマスコミにインタビューをされた。



そして、今日の朝にそのことがニュースで流されていて…。


ナイフを持った男を撃退した“お手柄女子高生”として、報道されてしまったのだった。




「お手柄女子高生、牧瀬璃依(まきせりい)さんは、その可愛らしい見た目からは想像も出来ないほど強力な回転蹴りで男を…」



「えっ暗記してるの!?」



「当然よ。あぁ、いつか絶対やると思ってたのよね。お手柄女子高生」



「お願いだからそのお手柄女子高生っての止めてくんない?」



「いいじゃない。周知の事実よ」




だからって…。



「…葵にも、バレてるかな??」



「俺がなんだって?」



『!!』




驚いて振り返ると、そこにいたのは紛れもなくあの葵だった。




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