俺様彼氏と空手彼女2



「お、おはよ、葵…」



「おはよう、璃依」



にっこりと笑う葵。


その完璧なスマイルが、今はひたすら恐い…。




「せ、生徒会はもういいの??」


「ん?ああ、終わった」



葵は、今はこの高校の生徒会長として仕事をしている。


葵が生徒会なんて、どういう風の吹き回しなのか。

それについては今だに教えてくれない。



「ところで、璃依?」


「はっはい…?」



恐る恐る顔を見上げると、綺麗な黒髪から覗く切れ長の瞳が私をじっと見ていた。


そして、にっこりと笑った。


だが、眼は全く笑っておらず。

強烈な威圧感を感じた。




「最近一緒に帰ってねぇけど、何かやらかしてねぇよなぁ?」



ギクッ。


ば、ばれてる…?


ここで素直に謝る方が、葵は許してくれたかもしれない。


だけど、無駄な足掻きをしてしまった。





「…な、なぁんも?」



「そうか?」



「うん」


にっこりと笑う葵に、うまく誤魔化せたかと伺っていると。



「そういや、お手柄女子高生?」



うぁああぁ!?




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