大好きの反対の反対っ!?



嬉しそうに微笑みながら、私の髪を優しく触る。


その表情を見て襲われているのに、何故かドキッとしてしまった…



「ちょっとっ、晴輝?」


気が付くと、晴輝の手は私のシャツの胸元にあった。

ゆっくりゆっくり、ボタンを外していく。



もう少しで、下着が見えそうなところで晴輝の手がピタリと止まった。



「…俺、もう帰るわ」



私の顔を全く見ずに、そう告げた。


「えっ…?」



「母さん達には、適当に理由つけとくから」



それだけ言い残すと、そのまま帰っていってしまった。


いまだに床に寝ている歩は状況が把握出来なかった。


頬に涙が伝う。



「嫌われちゃった…」



どうして?

今、助かって嬉しいはずなのに…


胸が張り裂けそうに痛いよ。



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