ゆきんこ造雪所【企】


「あ、あの…クリスマスって何ですか…?」

「え…………?」

オジサンはサンタの言葉に目を真ん丸くして首をかたむける。

「クリスマス知らないの?」

「はい………。」

サンタが正直に答えると、オジサンは珍しいものを見るようにサンタを見つめた。
見つめられてもサンタにはわからない。

「そうか、知らないのか……。」

オジサンは寂しそうにまたつぶやいた。


「よし。わかった。サンタくんは地球を見ておいで。」

そう言いながら、オジサンはまたポンッとサンタを叩いた。

すると、今度はさっきとは違った。

さっきよりも軽く叩かれたはずなのに、サンタはすごいいきおいで空から落ちて行った。


< 10 / 47 >

この作品をシェア

pagetop