ゆきんこ造雪所【企】
「わかったわ。カナデ、それじゃサンタさんにお願いしようか?」
「サンタさん?」
(……オレ?!)
女の子は騒ぐのをやめて、おかあさんを見た。
「そうよ。カナデがいい子にしてたらサンタさんが、クリスマスプレゼントにくれるかもしれないよ?」
おかあさんはにっこりと笑って女の子に話をする。
それを聞いて、女の子の顔もパッと明るくなった。
(…オレ?!何にも出来ないってば!!)
「うん、わかった。カナデいい子にする!」
女の子は大きくうなずいた。
「よし。じゃあ今日は帰ろうね。」
「うん!!」
そう言いながら、おかあさんと女の子はまた歩き出した。