陰陽(教)師
「そんなに悪い【気】が満ちてるなら、この家自体が妖怪になってるんじゃない?」
鈴子が部屋を見渡しながら言った。
「あたしたち、妖怪のお腹の中にいるんじゃ?」
「考えられるな」
晴明はうなずいた。
「もしかしたらあの老婆は、妖怪化したこの家に操られているのかもしれない」
「死んだ人間の魂を手下にしたってのか?」
嵩史は理解できないといった風に首を振った。
「とにかく、この家をこのままにしておくわけにはいかない」
晴明は口もとを引き締めた。
「力を蓄えれば、この家を中心に被害が出るかもしれない」
「あの婆さんが、人を襲うようになるかもしれないってことか?」
「それもあるな」
「どうするの、先生?」
晴明は携帯の画面をタッチした。
すると、左膝を立てた状態で座る観音像を描いた仏画が現れた。
「先生、これは?」
鈴子は画面を見て、晴明に尋ねた。
鈴子が部屋を見渡しながら言った。
「あたしたち、妖怪のお腹の中にいるんじゃ?」
「考えられるな」
晴明はうなずいた。
「もしかしたらあの老婆は、妖怪化したこの家に操られているのかもしれない」
「死んだ人間の魂を手下にしたってのか?」
嵩史は理解できないといった風に首を振った。
「とにかく、この家をこのままにしておくわけにはいかない」
晴明は口もとを引き締めた。
「力を蓄えれば、この家を中心に被害が出るかもしれない」
「あの婆さんが、人を襲うようになるかもしれないってことか?」
「それもあるな」
「どうするの、先生?」
晴明は携帯の画面をタッチした。
すると、左膝を立てた状態で座る観音像を描いた仏画が現れた。
「先生、これは?」
鈴子は画面を見て、晴明に尋ねた。