Heart Language
-東都大学病院-
507号室。

「よぉ。今日は顔色いいじゃん。」

「おはよう、大樹。そうなの、今日は調子がよくって。あたしのことよりも大樹は受験大丈夫なの?」

「大丈夫に決まってんだろ。
俺、勉強だけはできるから。」

ぶざけて笑って見せた。
彼女も笑ってくれた。

白い肌も綺麗な指も
すべて、俺が守らなくちゃいけない。

ごめんな。紗英。

こいつには俺しかいないんだ。

お前ならもっといいやつが絶対に見つかるよ。

< 6 / 18 >

この作品をシェア

pagetop