【短編】大好きだった
落ち込む私に、友人は違う人を紹介してくれた。
「失恋には新しい恋だ」と言って。
その人と付き合うことになったけれど、結局は彼を忘れられなくて、2ヶ月ほど経ったところで自ら別れを告げた。
その人の他にも2人と付き合った。
だけど2人とも上手くいかなくて、すぐに別れた。
2年生になると授業は忙しくなって、多忙な日々を送るうちに彼の存在は小さくなっていた。
就職活動が始まると更に忙しくなって、彼を思い出すことはめっきり減った。
けれどふと時間が空いた時には彼のことを思い出して、また泣いた。
それもしばらく続くと泣く回数は大分減って、
卒業を間近に控えた頃、
彼に会った。