あ な た と

ブランコに座ったまま、陽向は何も言わない。



「夕日、綺麗だね。」



吸い込まれそう。あの茜色に。



「碧衣、泣けば?ここには俺しかいないし。」

「ぇ…。」

「我慢、よくない。」

「ウッ…そ、んな、ヒック…」

「6年間お疲れ。」

「ヒック…ズッ…悔しい」

「ん。」

「もっと吹きたかった…」

「ん。」

「み゙んな大好きだった…ヒック…」

「ん。」

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