あ な た と

「平気か?若いの。」



タクシーの中、幸人さんはたまに声をかけてくれるけど基本無言だった。

ま、当たり前だよね…。



「降りて。運転手さん、お釣はとっといて。」



しばらく揺られて、半ば無理やり幸人さんに腕をひっぱられてタクシーを降りた。

私、住所なんて言ってないのに。



「とりあえず俺の車って、おい、大丈夫か?顔色ヤベーぞ?」

「き、気持ち悪い…。」

< 47 / 59 >

この作品をシェア

pagetop