ぱすてる
あたしは今までに見せなかった
とびっきりの笑顔でこう答えた。
「・・・・・・。よく気付いたね-。
あたしがいっつも気をつけていることだよっ!
どんなことがあっても泣かないのっ!」
「悲しい時でもぜってぇ泣かねぇのかよ?」
−ずきん。
くる、こいつ。
あたしの涙を誘ってる・・・・?
やり手だな−。こいつは。
やば‥。
こいつになんか甘えちゃダメだ。
一人で生きてかないと。
笑わないと‥。
「泣かないよ-!」
えへへっと笑ったら、
急に力が抜けて、
まぶたの下らへんに水がたまった。
それはただの水。
決して涙なんかじゃない。
涙なんかじゃないの。