ぱすてる
・・・・・。・・・・




「はいっ?」






あたしは目をあんぐりさせているだけで精一杯だった。


足がぴくっと震えて、

今の状況をやっと把握できた。




「だからっ!そら部に入らねぇ?ってこと」

このスチュエーション、告白に決まってんじゃない!

いい雰囲気じゃんか。

夕方で、教室に2人っきり・・・。






・・・。







あたしの自意識過剰だったってわけか・・。

うん、よくあるよくある!そ-いう手違い?

うん、あるある-。



目の前にはキラキラの目をした男の子。

あたしは、生唾を飲んだ。




「で?そら部って何?」

気を取り直して聞いた。

「簡単だ!空の写真を撮れば良いだけの話。」

撮るだけって・・・。なんであたしが・・。

言おうとしたとたん、

彼は言い出した。

「決定だな!いっぱい良い写真撮ろうぜ!

オレは宮下孝治。よろしくな!」

思いっきり藍音の手を握り締め、

これでもかと振り回した。

「あたし・・・藍音。早川藍音。」



硬く握手をかわした。

部員2名のそら部が結成された。

高校1年の6月のこと。

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