年下君の甘い誘惑
坂石雅人と関わらないと決めても、きっと話したら向こうのペースにのせられてしまう
それに…………
あたしの気持ちが大きくなるのが怖い
だから、話しかけられたとき手紙だけ渡せば………
「ちょっと、未来聞いてんの?」
詩音に肩を叩かれてハッとする
「あ、え、なんだっけ?」
「だーかーら、紙のこと。」
「あーと、そうだったね。」
なんて言えばいいんだろう
坂石雅人のことは、詩音になんにも話してないしな
そのとき………
「未来先輩。」
今、一番会いたくない人の声が耳に入ってきた
顔を見なくたって声で誰だか分かる