年下君の甘い誘惑




――――――――……………


―――――…………




あれから、どれくらいの時間が経ったんだろう



龍の後ろ姿を見送ってから、あたしはベンチに座ったままだった



携帯には黙って学校を休んだから、友達からの着信が沢山きていた



…………だけど



龍からの電話は1回もない



やっぱり、紅林のとこに行ったのかな?



そのとき



〜〜〜♪



………………電話?龍?



携帯を見ると"坂石雅人"と表示されてた



「……………もしもし。」



『あ、未来先輩!やっと連絡ついた。連絡つかないから、心配したんですよ。』



あたしが電話に出ると、嬉しそうな安心したような、無邪気な坂石雅人の声が聞こえてきた



「ごめんね、心配かけて。」



みんなからの電話もメールも無視しちゃって、悪いことしたなぁ



『いや、未来先輩が無事ならいいんですけどね。あ、今日どうしたんですか?』



「あーちょっと色々とね……。」



今日のことは坂石雅人に話すことじゃない、これ以上心配かけちゃ悪いし





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