年下君の甘い誘惑





「…………………龍。」




そこには走ってきたのか、息を切らしてる龍がいた



…………龍、来てくれたんだ



「お前、まだここいたのかよ。」



龍は汗を拭うと、あたしの隣に座った



「うん、ごめん。」



「いや、謝るのは俺だよ。さっきはごめんな。」



「ううん、大丈夫。」



紅林のことを聞きたい気持ちもあったけど、もし紅林と龍が何かあっても、あたしは龍を責められる立場じゃない




「で、話って?」



やっぱり、いざ話すとなると怖くて唇が震える



「あ、あのね………。」



「ん?」




あたしは、ずっと支えてくれた龍を



"未来、大好き"



裏切るんだ




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