年下君の甘い誘惑





「未来先輩ここでいいですか?」



そういって、連れてこられた場所はいつものベランダ



「うん、大丈夫。ありがと。」



あたしの言葉に、一瞬だけど坂石雅人が微笑んだ
いつもみたいな意地悪な顔じゃなくて、優しい顔



初めて見たその笑顔に、不覚にも胸がな高鳴った



「坂石雅人って、そんな顔も出来るんだね。」


「え?そんな顔って?」


「……………。」



自覚なしか



「まぁ分からないなら、いーけど!」


「気になるんですけど。教えてくださいよ。」



いつも意地悪ばっかりするから、今日は仕返し



「絶対教えてあげない。いつも坂石雅人が意地悪するから、その仕返し。」


「未来先輩が仕返しねぇ。無理だと思いますよ?」



こいつ、絶対あたしのこと馬鹿にしてる





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