年下君の甘い誘惑
「どうしたの?」
あたしの問いかけに、雅人はニッコリ微笑む
「今日は未来先輩に用事があるわけじゃないです。今日は詩音先輩に用事があって来ました。」
「あ、あたし?」
雅人の言葉に、詩音は目を丸くして驚く
「え、なに?詩音に用事って。」
別に詩音と雅人は仲良いわけじゃないから、わざわざ教室に来る用事ってよっぽどのことなんだろうけど…
「未来先輩には関係ないことです。詩音先輩、ここじゃあれなんで別のところ行きましょう。」
そういって、詩音の手を掴んで教室から出ていってしまった
あたしには関係ないこと?
しかも、場所移動するってあたしに聞かれちゃいけないことなの?
雅人があたしに隠し事するなんて
なんなんだろう………。