年下君の甘い誘惑
結局昼休みが終わるまでの20分間、二人は戻ってこなくて
授業が始まるギリギリで詩音が戻ってきた
「ねぇ、詩音。話ってなんだったの?」
あたしの問いかけに、詩音は顔を困らせる
「未来には関係ないことだから、心配しないで。」
詩音はそれだけ言って、席についた
"関係ないことだから、心配しないで"って…
その"関係ない"ってところが気になるんだよ
なんで雅人と詩音が、あたしに関係ない話をする必要あるの?
「でも、気になるし。」
「本当に何でもないから。大丈夫だよ。」
「でも…。」
あたしのしつこさに、詩音が眉をひそめる
「あーもう、しつこい。関係ないことだって言ってるでしょ?坂石くんの恋愛相談のっただけだよ!」
詩音はそれだけ言うと、ノートを開きはじめてこちらを向いてくれなくなった
恋愛相談?
なのに、あたしに関係ないことなの?
それってどういうこと?