年下君の甘い誘惑
「おはようございます。未来先輩。」
朝一番、何事もなかったかのように雅人が話しかけてきた
「おはよう。昨日は電話かけてこなかったけど、どうしたの?」
あたしは戸惑いながらも、平然を装いながら話した
「ちょっと、用事があって。帰ったらすぐに寝ちゃったんですよ。あ、もしかして寂しかったですか?」
あれ?別に普段と変わらないじゃん
やっぱり避けられてたとか考えすぎだったのかな
「別に寂しくなかったけど。それより、用事って?」
「未来先輩には関係ないことです。」
あたしの質問に、サラッと答えた雅人にまた気持ちが不安になる
「あたしには関係ないの…?」
小さく呟くあたしに、雅人はニッコリ微笑みながら言った
「はい、未来先輩には関係ないです。だから、心配しないで下さい。」
……なにそれ
"関係ない""心配しないで"
って、雅人も詩音もそればっかり
あたしがどれだけ不安かも知らないで