年下君の甘い誘惑
もし、あたしのことを相談してたなら、雅人は隠すかもしれないけど詩音まで隠すはずない
「あたしのことだったなら、なんであたしには関係ないって言ったの?」
「えーと、だから。」
あたしの質問に、またまた雅人は眉をひそめる
またあの顔
雅人が困ってる証拠だ
「言いたくないならいいよ。もう教室帰るね。」
雅人が言いたくないなら、無理矢理言わせる必要ない
簡単にあたしに直接言えることなら、わざわざ詩音に相談なんかしないだろうし
あたしが雅人に背を向けたとき、雅人がボソッと呟いた
「記念日です。」
え?
あたしが雅人の方を振り返ると、雅人は真っ赤にしながら俯いてた