年下君の甘い誘惑





「おはよう、未来。」


そして家の前にある公園で毎朝彼氏と待ち合わせするのも、あたしの日課


「おはよう、龍。」





彼氏の龍とは中3のときから付き合ってて、来月の記念日で2年になる



高校はお互い別々のところに進んだけど、これといった問題も起きずに順調に交際中



公園から駅までの、わずか15分の時間しか話せないけど、たまに放課後も会えるし休日にも会える。


だから、朝の15分でも十分幸せだった




「俺らも今日から2年生かぁ。」


龍がぼんやりしながら呟いた



………まだ実感わかない



「こないだまで中学生だったのに。時間が経つのは早いね。」


「ああ、本当に1年ってあっとゆうまだよな。」




………なんか、この会話



「なんか、あたしたち老夫婦みたいじゃん。」


「はは、本当だな。」




二人で笑いあって、たわいもない話をして、いつも通り駅でバイバイした




いつもと同じ毎日
ずっとこの幸せな日常が続くと思ってた






―――あいつに出会うまでは



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