年下君の甘い誘惑
安部くんはそういうこと言うタイプの人じゃないって思ったんだけど
あたしの不満そうな顔が分かったのか、安部くんがあたしの顔を覗きこむ
「未来ちゃん、怒ってるの?」
そりゃ彼氏のこと犬扱いされて喜ぶ人なんていないと思うけど
そう言いたい気持ちもあったけど、相手は安部くん
たいして仲良い訳でもないのであまりキツい言葉は言えない
「ん、別に怒ってないよ?ただ、雅人のこと悪く言わないで欲しいだけ。」
「え、僕が雅人くんのこと悪くなんて言うはずないじゃん!
カッコいいし、優しいし、素敵な彼氏さんでしょ?」
さっき忠犬って言ったくせに
安部くんってなんか変
「うん、あたしには勿体ないくらいの彼氏だよ。
そういえば安部くんって雅人に憧れてるって言ってたよね?なんで?」
あたしの質問に安部くんは照れ臭そうに頭をかいた