年下君の甘い誘惑
「適当に座って。」
あたしは部屋を見渡す
相変わらず何にもない部屋だなぁ
あたしがクッションの上に座ると、龍はベッドの中に潜り込む
「具合平気?」
「おう。全然大丈夫。」
だけど、なんか具合悪そうだし様子がおかしい
「…もしかして、学校でなんかあった?」
あたしが恐る恐る聞くと、龍は天井を見つめたまま黙ってしまった
………やっぱり、なんかあったんだ
しばらく沈黙が続いた後、龍が口を開く
「紅林と同じクラスだった…。」
「え…?」
紅林というのは、龍の初カノで中1から付き合い始めて1年半程付き合っていた子
「………てゆうか、紅林さんと同じ学校だったの?」
…同じ学校だったことさえ、あたしは知らなかった
「悪い。未来が不安になると思って言わなかった。」
そう言って、龍は罰の悪そうな顔をする
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